足利市は昨年12月12日、同年9月に導入した夜間飛行が可能でリアルタイムで映像が送れるカメラを搭載した災害用ドローンの夜間飛行と同市役所の災害対策本部に映像を送る訓練を実施。その有用性を確認した。
同市は2021年に発生した西宮林野火災など過去に発生した災害から、災害対応に大きな役割を果たす早期に情報収集が必要不可欠という観点から、国の交付金を活用して最新型で高性能なドローンを導入した。新型機は災害現場で必要となる拡声機能や物資の投下機能を持ち、飛行時間は55分と従来所有していたドローンに比べ、大幅にアップ。搭載するカメラについても赤外線、ズーム・広角、温度測定、距離測定機能をすべて持ち、夜間活動も可能となっている。また、通常のインターネット回線が使用できない場所でも衛星アンテナを使用することで情報がリアルタイムに送れることが大きな特徴。
訓練は同市内月谷町のスポーツ広場でドローンを飛ばし、市役所内に設置した災害対策本部のモニターにリアルタイムで映像を送ったほか、現場でドローン操縦にあたる指揮隊との情報共有も確認した。同市では訓練を踏まえ、災害初動時の対応の円滑化、対策本部への情報量と質が飛躍的に向上するなどの効果が期待できるとし、今後も市消防本部と市危機管理課職員、関係機関との連携を密にし、災害対応力の向上に努めていくことを確認した。
目次