もう一言インタビュー
30年間で起こったハプニングといえば

旗揚げをして初めての『足利市民プラザ演劇祭』の公演では、舞台セットのサイズを間違え、プラザの担当者に『お前たちは家でも建てる気か!』と叱られたこともありました。舞台の上でのハプニングは数知れず。しかし今では、うちの大道具は北関東一だと誇りに思っています!
新型コロナ感染症の影響による劇団の危機もありました。公演するかしないか。公演するためには、どのような方法があるのか。2021年9月4日第30回公演『TWO』、同年9月5日第31回公演『広くてすてきな宇宙じゃないか』は短編を2本、完全にキャストを分けて行いました。結果的に上演をすることができました。しかし様々な問題が降りかかり、劇団自体も大きく揺れ動いた時期でした。それも乗り越え『足利市民プラザ演劇祭』は一度中止をしただけで、後は全て行うことができました。
中山さんの元に集う劇団員の声

代表(中山さん)は、とにかく任せるのが上手です。一度任せたら口を挟まないですね。本当に困っていたらギリギリまで待ってアドバイスをくれますが、それ以外は見守ります。代表が私の演出としての言葉を聞いてくれるので、役者さんたちも素直に私の言葉を聞いてくれます。代表と私の意見が違ったときには、役者のいないところでアドバイスをくれるなど、劇団全体の信頼関係を壊さない方法を探してくれます。さらに、人を否定しないことで、変わった人が集まってくるという側面もあり、いいところを見つける天才でもあります。観察眼が鋭く、見極めが上手いので適材適所に人をはめ込むことができるのだと思います。俗に言う『カリスマ』ですか!あまり使いたくはないけれど、カリスマがあります。



いや~もう無いね。若い頃はいっぱいあったけど、今は出がらしだなぁ」と中山さん



中山さんのそばにいると、面白いことが起こりそうで、ワクワク感があるから離れられないのでしょうね。



やべっ!プレッシャーだ
舞台の選曲が最高に楽しい


演劇をする上で、台本選びが何より重要です。これが終わると、私の仕事はほぼ終わったようなもので、その後は選曲の作業です。実は、役者じゃなくて芝居の選曲が一番やりたいことなんです。音楽の知識だけなら、東京でドラマの選曲をしている人たちと変わらないものを持っていると思います。それだけは自信があります!役者としての自信は???ですが。うちの劇団で使っていた曲が、遅れてドラマで使用されたりします。私の方が早かったぞ!なんてことがよくあります。元々が音楽から入った人間なので、劇中で音楽がピタッとハマると嬉しいですね。知っている曲は使わないというのがポリシーで、アメリカのインディーズなどから選んでいるので、劇中で使っている曲は皆さん知らないと思います。メイン以外は、あえて耳に残らないものを選んだりします。
団員には言いませんが、夜な夜な台詞を読みながら曲を流して、それがピタッと合ったときは泣いちゃいますね。うわぁ決まった!って。


あちゃらかきっず 代表
中山 孝一 さん
Profile
なかやま こういち/足利市生まれ。小中学生は邑楽町で過ごし、高校生で足利に戻る。足利高校在学中よりバンド活動をスタート(ベース担当)。さらに同じクラスの友人と演劇部に入部。都内の専門学校卒業後、足利市内の会社に勤務。1994年仕事だけでない人生を求めて仲間と劇団を結成。
趣味:音楽・映画鑑賞(映画は年間約200本)
天才演劇集団 あちゃらかきっず