ブラチスラバからやってきた!世界の絵本パレードおとなもこどももワクワクする絵本

 スロバキア共和国の首都ブラチスラバで2年ごとに開催される、世界最大規模の絵本原画コンクール『ブラチスラバ世界絵本原画展』通称BIB。1965年にユネスコと国際児童図書評議会の提唱によって創設され、1967年に第1回が当時のチェコスロバキアで開催された。チェコはそれ以前から絵本文化が根付いている国である。

 同コンクールは、ストーリーよりも純粋に絵の素晴らしさを評価するため、絵本ではなく原画のみを観て審査している。今回は参加36ヶ国、275名による355冊の絵本、総計2,072点の作品が集まり、グランプリ1件、金のりんご賞5件、金牌5件が選出された。また、その他の賞として、あえて本の素晴らしさを評価した出版社賞や、子どもたちだけで審査した子ども審査員賞も設けられている。
 足利市立美術館では、5月24日~7月6日まで『ブラチスラバからやってきた!世界の絵本パレード』を開催。同美術館は2007年から参加、今年で18年となる。同展覧会では「BIB 2023」の受賞者11名の作品及び、日本代表として参加した10組の絵本原画の展示と作家へのインタビューや、取材で明らかになった創作の背景を資料・関連作品を交えて紹介している。

 同展覧会は2部構成となっており、第1部では、受賞作を3つのカテゴリー<IMAGINATION><IDENTITY><INNER JOURNEY>に分けて展示している。グランプリ受賞作家、金のりんご賞受賞作家のインタビューも展示され、作品を深く知ることができる。
 第2部は、日本代表作家の作品と共に、同美術館学芸員が取材した、日本の作家全てのインタビューも紹介している。
 同展覧会は、原画・絵本・作家インタビューと多角的に作品の背景を知り、BIBをより一層楽しむことができる。

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この記事を書いた人

松尾幸子のアバター 松尾幸子 minimu 編集人・ライター

タウン情報誌の編集を経て、minimu 創刊号(2024年1月号)より、フリーの編集人・ライターとして活動中。地域の皆さんに良質で明るい情報を届けるべく、編集・取材を続けています。
逆境には強いが涙腺は弱い。スポーツジムが憩いの場です。
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