第3回 足利の文化財 特別公開2025 『居館跡』 中世の土豪の様相を伝える遺構

 11月22・23日の同文化財特別公開で、今回初公開された『居館跡』(足利市高松町487/川島氏居館跡)は、天文年中の戦国時代、上野国中野を領有していた館林領主赤井山城守が、永禄にこの地に移住した時の住まいである。現在は宅地として、城主の子孫の川島氏が所有している。
 東西90メートル、南北90メートルの敷地を土塁で囲み、その外側に堀を巡らせている。敷地の南側入口には居館跡の標柱が立てられ、敷地内入ると左手に家系碑を見ることができる。北西の土塁の最高地点は隅櫓(すみやぐら)跡とみられている。また、昭和7年に北側の土塁を崩し土橋を造った折、石室、直刀5本、マガタマなどが出土した。このことから古墳であったとも考えられている。北東の隅切りされた土塁には、仏教の守護神である摩利支天が祀られている。東側の堀は今も原形をとどめ、60年ほど前までは水があったという。
 敷地内には、荘川桜2世、緋寒桜、松月桜、大島桜、枝垂れ桜、八重枝垂れ桜の希少な6種の桜や梅、椿、もみじなどが植栽され、四季折々に美しい庭を愛でることができるそうだ。所有者の川島氏は、近年問題となっている、同市のクビアカツヤカミキリ防除対策にも尽力しているとのこと。

居館跡の標柱
家系碑
西側の土塁
土塁最高地の隅櫓跡付近の祠
北側の土橋付近
東側の堀
6種の桜や梅、椿、もみじなどが植栽された庭
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この記事を書いた人

松尾幸子のアバター 松尾幸子 minimu 編集人・ライター

タウン情報誌の編集を経て、minimu 創刊号(2024年1月号)より、フリーの編集人・ライターとして活動中。地域の皆さんに良質で明るい情報を届けるべく、編集・取材を続けています。
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