足利市内の渡良瀬川にかかる印象的な3連アーチで市民に愛されてきた中橋が歩行者自転車専用橋として生まれ変わり、5月11日に開通。「おかえり中橋!」と題した渡り初めなどの記念イベントに約3000人の市民らが足を運び、開通を喜んだ。
1936年に開通した中橋は取り付け部が堤防より低いことから治水対策として2022年から架け替え事業に着手。3連アーチは歩自専用橋にすることとし、昨年10月に通行止めとなり、今年1月から2月にかけて約10㍍の下流側への移設工事が行われた。
開通当日は午前10時から左岸側でセレモニーが行われ、早川尚秀市長は「背景に広がる山並みとのコントラストにより、これまで以上に素晴らしい景観になった。この景観を生かしたまちづくりを進めていきます」とあいさつ。
続けて新設なった橋上でけやき小と山辺小児童による親柱除幕とテープカット、市長などによる安全祈願が行われた後、白鷗大足利高校と足利大附属女子高校バトントワリング部、足利ジュニアマーチングバンド「Southern Cross」の先導で渡り初め開始。参加者は装いも新たになった中橋の感触を確かめるかのように一歩一歩進んでいた。
このほか、通行止めの間、活躍した仮橋をキャンバスにしたお絵描き、高所作業車・建設機械搭乗体験、ドローン操縦体験、警察車両展示やキッチンカーも出店。開通を盛り上げた。市内の家族連れは「渡り初めなんてなかなかできない体験。とても楽しかったです」と話し、70代に夫妻は「中橋、位置が高くなったね」と感慨深そうに眺めていた。
今後は今年秋ごろから自動車橋の工事が始まる予定で28年春ごろの完成を目指す。
渡り初めに多くの市民・3連アーチの自歩道橋開通・中橋
