足利赤十字病院(室久俊光院長)の病院祭り「ハートクロスフェスタ」が5月10日、足利市五十部町の同院で開かれ、高校生病院体験や赤十字救急法、調剤体験、縁日ゲームコーナーなど盛りだくさんのイベントが用意され幼児から高齢者まで多くの市民らが来場し〝祭り〟を楽しんだ。
同フェスタは交流を通して地域住民に病院を身近に感じてもらいながら、安心できる病院づくりを進めることなどを目的に2014年にスタート。新型コロナウイルス禍で3年間中止したが、今回で9回目を迎えた市民から好評を得ている人気の行事。
高校生病院体験は医療に関心を持ってもらおうと実施している。例年人気が高く、市内外の高校15校から過去最多の144人が参加。開校式で室久院長から「体験を通して興味関心を持ってもらい、将来我々と一緒に仕事をしてもらえればうれしい」と激励を受け、手術体験、看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、リハビリテーション、今年新設された管理栄養士の各コース分かれてそれぞれのメニューに挑戦。
手術体験コースは30人が参加。研修医や看護師の指導を受けながら模擬皮膚を使っての縫合、結紮(けっさつ)を行ったり電気メスで鶏肉を切る体験、ガウンを着る着せるテクニックなどを学んだ。参加した男子高校生の一人は担当した研修医に盛んに質問し「今回の体験で自分のなかのイメージが固まったように思います」と話していた。
家族連れなどで大盛況のイベントコーナーではラムネ菓子を薬に見立ててパッケージする調剤体験、子どもを対象に救護体験やナース服を着用しての写真撮影は今年も大人気で順番待ちの列ができた。このほか、救急法実技指導、看護師ってどんな仕事、放射線科の道具展示など病院ならではのコーナーや被災地救護活動の記録、災害救援車や救急車の展示もあり、来場者の関心を集めていた。各コーナーに足利大学看護学部の学生がボランティアで参加し、盛り上げに一役買っていた。
また、縁日ゲームではパターゴルフなどさまざまなゲームに子どもたちは大はしゃぎ。笑顔で楽しいひとときを過ごしていた。
