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栃木県立足利高等学校創立記念講演会 襟川陽一氏『シブサワ・コウのゲーム開発』を語る

2025 5/14
編集日記
2025年5月15日

 5月2日、栃木県立足利高等学校にて創立116周年の記念講演に、株式会社コーエーテクモホールディングス・代表取締役社長 襟川陽一氏が講師として登壇した。

 演題は『シブサワ・コウのゲーム開発』。襟川氏は、1950年生まれ足利市出身で同校の卒業生でもある。『信長の野望シリーズ』など数々のヒット作を世に送り出し、「歴史シミュレーション」という新たなゲームのジャンルを確立している。ゲームプロデューサー名は『シブサワ・コウ』これは今やブランド名になっている。
 足利高校生の今後の活躍に少しでも役立てばとの思いで、講師を引き受けたという。講演の内容は、経営者としての考え、ゲームのプロデューサーとはどういったものなのか。さらに、足利高校生に向けメッセージが贈られた。

 小・中・高校と足利で過ごし、慶應義塾大学商学部に入学、1973年卒業。1978年27歳で(株)光栄(染料工業薬品販売)を設立するも経営は上手くいかず。1980年冊子『マイコン』に出会い「パソコン時代到来」を知る。これを機にパソコンに興味を持ち、30歳の誕生日に妻からパソコンをプレゼントされる。
 その後はプログラミングなどを独学で身につけ仕事に役立て、同時に自分の好きなゲームの開発を始める。初めて作ったゲームを通信販売したところ、これが成功する。間も無く家業を辞め、ゲーム開発に専念することになった。

 経営者として、自社の基本理念『創造と貢献』を紹介。コーポレートスローガンは『Level up your happiness 新しい面白さでもっと幸せに』同社のゲームを通じて、お客様の幸せもレベルアップして欲しいとのこと。望む人材像は「常にクリエイティブな発想で仕事に向き合いながらも、ビジネスの視野を持つ」この2つを両立できる人物である。
 また、グローバルIP(Intellectual Property/知的財産)の創造と展開を行い、IP(ゲームのシステム、デザイン、音楽など)を世界多方面に展開する成長戦略によって、会社の成長と収益増を実現してきたことが語られた。
 さらに「シブサワ・コウとして何を考えゲームの開発をしてきたか」では、「まず、好きなことを一生懸命するということ。そして部下は、同じ志を持って向かっていく同士であり、成功したときは共に喜び合う仲間がいる。これぞゲーム開発の醍醐味である。」と語った。

 プロデューサーについては、経営者としての側面も持ち、品質・納期・予算に責任を持ってそれらを守っていく。また、利益の3~4割は他社とのコラボレーションによって生まれているとのこと。コラボレーションの成功の秘訣は、相手先と良好な人間関係であり、それにはコミュニケーション能力が大切。まず、お互いをリスペクトすることからスタートする。
 そして、その決断に迷った時には、物事を長期的・多面的・本質的に考えて答えを出す。理想を追いながらも現実的に考え、無駄を省き一歩でも前に進むように動いてきたという。
 現在特に関心を持っていることは、人工知能『AI』であること。そして1990年にアントレプレナー大賞を受賞した際に問われた質問で、仕事上の信条として挙げた3つは『好きなことを一生懸命行う』『伸びていく業界で思い切り仕事をする』『幸せな家庭を築く』であると結んだ。
 最後に生徒に向けたメッセージとして「『野望を抱け』自分の野望を実現するまで成長し、やり甲斐と醍醐味を感じながら、充実した人生を送ってほしい」との言葉を贈った。

 講演後、生徒からは多くの質問が寄せられ「ゲームのキャラクター設定で参考にしているものは?」の問いかけには「歴史好きなので、戦国時代の実在の武将をモチーフにしているが、歴史の中に『if』の世界をつくることに面白さを感じた」とアイデアを明かした。どの生徒も襟川氏からの丁寧な回答に満足の様子だった。
 襟川氏へのお礼の言葉として、生徒会長・賣野友胡さんは「同校出身の襟川さんが、世界的に活躍されていることに希望と刺激を受け、その言葉には重みがあり、夢を追うことや信念を持ち続けることの大切さを学んだ。自分も野望を抱き、信じた道を歩きたい。」と語った。講演後の取材で、生徒副会長・五箇彩人さんは「ゲームを楽しむ側からつくる側になりたいので、野望を抱けという言葉が響いた。目標を立てて頑張りたい。」と語った。

 襟川氏は「足利高校の近代的な校舎には驚きました。素晴らしいです!何より共学になったことがいいですね。ますます人気も高まると思いますので、さらに大活躍することを祈ってます。」母校の発展に期待を寄せていた。

株式会社コーエーテクモホールディングス
https://www.koeitecmo.co.jp/

文/松尾幸子
写真/浦嶋大威介

編集日記
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この記事を書いた人

松尾幸子のアバター 松尾幸子 minimu 編集人・ライター

タウン情報誌の編集を経て、minimu 創刊号(2024年1月号)より、フリーの編集人・ライターとして活動中。地域の皆さんに良質で明るい情報を届けるべく、編集・取材を続けています。
逆境には強いが涙腺は弱い。スポーツジムが憩いの場です。
皆さんからの情報をお持ちしております。

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