足利雷電神社・雷電会が主催する『あった あった そんなんこと』が、足利雷電神社(足利市本城1丁目)の社務所で開かれた。この集いは、足利雷電神社・雷電会(3名)の齋藤氏が、氏子たちに呼びかけ15名が参加し行われた。
「朝どりの夏野菜を食べながら、あった あった そんなんこと…と、昭和時代に経験した民間療法などの知恵袋的な事柄について語り合うというものです。」と齋藤氏から会の趣旨が話された。
会場となった同神社の社務所は、明治5年の文献に建物についての記載があったことから、おそらく江戸時代末期に建設されたと考えられる。この建物は解体することになっていたが、2年ほど前に斎藤氏が、同神社の氏子たちが集える場所にしたいとリニューアルし、社務所として使用している。
当日の参加者のほとんどが80代の戦争経験者である、昭和100年となる今年、昭和時代に体験した懐かしい話に花を咲かせていた。「こめかみに梅干しの果肉を貼るのは、頭痛をおさえるためで、おばあちゃんが貼っているのを見たことがあります。」「弟がこぶを作ったとき、コンニャクを冷湿布代わりに貼っていました。」「虫よけ効果があるといって、青シソの汁を肌に塗りました。」などなど、当時は病院に行くことはごく稀で、民間療法を多用していたようだ。しかし、自分たちは体験していても、子どもやまして孫にはこれらを行うことはなかったという。
「この集いは今回が初めてですが、年配の方々が時々集まれる会として続けていければと思っています。」と齋藤氏は語る。
