足利大学工学部は足利商工会議所や同会議所が事務局を担うあしかが産学官連携推進センター、足利市と連携し、学生の力を地域に役立てる「地域DX化教育プロジェクト」をスタートさせる。5月20日に足利市役所で記者会見を行い発表した。市内の企業から寄せられた情報に関する困りごとや課題に学生が授業の一環として挑戦するもの。学習成果は無償で企業に提供される。
同プロジェクトは学生に実社会の課題にチャレンジさせ実践的で具体的な情報教育を目指すもので、学生にとっては大学で学んだことが現実社会でどのように役立てるかを実感してもらうと同時に地域社会のDX(デジタルフォーメーション)化の推進も図っていく。
初年度は後期(10月)から履修項目とし、会議所会員企業から収集した課題を学生に提示して、関連教員のアドバイスを受けながら着手。半期をベースに結果をまとめていく。学生が行うため期限と質の保証は難しいというが、より高度な課題への発展や共同研究として展開できる可能性も秘めている。
具体的にはデータ整理、アプリ開発、SNSを活用したイベント企画、ホームページの作成などを課題例としてあげている。
会見には足利大学・末武義崇学長や早川尚秀市長、足利商工会議所・相馬稔会頭など関係者が出席。末武学長は「足利大学としては地域のデジタルフォーメンションに学園をあげて取り組む方向で頑張っていきたい」とあいさつ。相馬会頭は「今回のプログラムでは市と連携し、事業のPRを行い、市内事業者のDX推進を進めるとともに足利大学の学生が体験を通じて市内各企業に就職することを期待したい」と述べた。
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