足利市坂西観光協会(久保田進会長)は同市が進めるサイクルツーリズムに呼応するかたちで新たな坂西地区の観光マップ「自転車で巡る坂西の魅力発見さかにしいいとこ坂西観光マップ」を作製し、4月下旬から配布を開始した。作成にあたっては地元・市立坂西中学校生徒の声も取り入れたほか、飲食店や寺社の協力を得て、地域一体となって完成させた力作となっている。
同マップは2年半前、小俣地区、葉鹿地区で構成していた同協会に三和地区が参加したことを機に、「坂西地区の魅力や価値を再発見してもらい、地域振興のモチベーションにつなげてもらおう」と話しが盛り上がり、以前から話題に出ていたマップづくりに取り掛かることにし、坂西観光ガイドマップ作成事業実行委員会(橋本廣至委員長、12人)を組織。
内容については市のサイクルツーリズム推進に着目し、「坂西地区を一周できるサイクリングコースの紹介に合わせてコース周辺にある寺社や文化遺産、花の名所、飲食店を紹介することとした。各地区のスポットについては小俣部会(飯島日出夫部会長)、葉鹿部会(青木信義部会長)、三和部会(入江恒治部会長)で調査、選定作業を進め、マップに掲載する写真などの撮影も自分たちで行ったほか、それぞれにつけたキャッチコピーも考えた。
また「委員会は年配の人が多いので、若い人の声を聞いて生かしたい」と坂西中全生徒を対象にアンケートを実施。「自分たちだけでは分からなかった」という「子どもたちに大人気タコチュウ公園」というスポットを掲載するなど具体的な成果を示すこともできた。
このほか、祭りや行事、地元で人気の散歩コース、坂西一周サイクリングロード(約26㌔)の高低図や難易度まで示されたヒルクライムのポイント一覧、市の山林火災防止条例などを掲載。さらには各スポットにQRコードを付け、読み込んでもらうことでさらに詳細な情報が得られるようにもした。
市のまちづくり協働事業を活用。1万6000部を作製した。地区内の公民館や坂西商工会などで配布している。橋本委員長は「みなさんの理解と協力で完成させることができうれしい。坂西地区の魅力を知ってもらうひとつのツールになれば」と期待を込めて話していた。
