日本初の絵本作家居初つなを紹介・足利学校企画展

 足利市昌平町の史跡足利学校で企画展「日本初の絵本作家・居初(いそめ)つな」が開かれている。会場の同校遺蹟図書館には、つなが描いた女性向けの往来物(教科書)、奈良絵本、百人一首など豪華で美しく、かわいらしい本などが展示されている。8月3日まで。
 同展は、同市生まれで、つなを研究する慶應大学名誉教授の石川透さんが企画・展示。今年度の足利学校アカデミーでも、つなをテーマに講義を行った。
 石川さんによると、つなの生没年月日は不明だが、江戸時代前期の17世紀後半女性向け教科書(往来物)の版本を制作した人物として知られてきたが、近年肉筆極彩色の絵本である奈良絵本、絵巻なども数多く手掛けてきた。当時の出版業界は分業が通常で、字と絵の両方を手掛け、名前のわかる作家はおらず、日本初、場合によっては世界初の女流絵本作家の可能性もありそうだという。
 展示されているのは美しい彩色が施された徒然草雛形奈良絵本、女歌仙雛形絵巻、かわいらしい顔が特徴的な百人一首かるたなどの奈良絵本類や女今川、挿絵入りの女教訓文章や女実語教・女童子教など約30点。
 期間中、7月16日は休館。同20日午後2時からはギャラリートーク(事前申し込み不要、先着順、定員30人ほど)も行われる。観覧には参観料(一般480円、高校生240円、小・中学生120円)が必要。問い合わせは同学校事務所(電0284-41-2661)へ。

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