第3回足利の文化財特別公開(同公開事業実行委員会主催)が11月22、23日の両日、同市南部エリアの15カ所ので行われた。そのひとつ同市福居町にあり、推薦産業遺産にもなっているトチセンには県外からも多くの人が次々に訪れ、赤レンガの工場群を見学していた。
同市では秋の観光シーズンに合わせ2006年から「文化財一斉公開」として市内60カ所以上の寺社の文化財を公開してきたが、新型コロナ禍の影響で20年から中断。23年からは新たな形で公開事業を行っている。
文化財としての価値のほか、映画やドラマなどのロケ地として人気の高いトチセンは開場前から並ぶ人の姿もあった。来場者は従業員の案内で内部や外部を見学。文化財に興味があるといる東京都から来た女性は「すごいすごい」と興奮気味、「写真を撮ってもいいですか」と確認し、盛んにシャッターを切り「こうした文化財をきちんと残していただけてありがたいです」と話していた。
また、エキストラ仲間だという神奈川県と群馬県の女性は「トチセンでエキストラはできなかったので今回、中に入るのは初めて」とし、スマートフォンに収めてきたドラマの収録場所について、案内役を務めていた秋草紫郎常務に盛んに質問し、確認しながら写真に収めていた。2人は「すごく幸せなひととき。ここでのエキストラ募集があったら、必ず申し込みます」と楽しそうに話していた。
このほか、同市高松町の居館跡を初公開、福居町の八木節会館では八木節が披露された。また、足利南高校では生徒が解説などを担当したあがた駅南遺跡特別展も行われた。



