足利市小俣町の長福院(沼尻憲尚住職)で6月14日、2回目となる大般若経転読会(てんどくえ)の体験会が行われた。市内外から参加した23人が参加し、348年前に作られた経典を持ち、自らの手で経文を繰り広げ、諸仏に祈願した。
体験会は「お寺でしかできないもので、参加していただいた方の心に残るものを」と栃木、群馬の真言宗豊山派の僧侶でつくる仏教声楽、声明の研究会・聲成(しょうじょう)会の代表を務める沼尻住職が企画、主催。同研究会が共催し、弘法大師の生誕を祝いながら、参加者の願いをかなえ世界の安寧も願おうと昨年初めて実施した。
転読会は大般若経を大声で唱え経文を繰り広げる伝統法会。当日は同研究会の牛久智充住職(佐野市、金蔵院)が案内人となり、経典の転読方法、転読会の声明や意味の解説しながら法会が進められ。転読の際は参加者が法会前に沼尻住職から手渡された今年の干支「巳年」にちなんだ経典1巻を手にし、願いを込めながら転読に挑戦した。法会後は一人ひとりにオリジナル大般若経お札と「何巻を読んだか」と記された転読会終了証書が手渡された。
群馬県から参加した男性は「とても貴重な体験ができ、ありがたいです」と感激した様子で話していた。沼尻住職は「今回も参加していだだき、ありがたく思っています」とし、来年以降も継続してく予定だとしていた。

