
ロサンゼルス・ブロッサム
「チェリー・ブロッサム(満開の桜)の季節に日本へ行ってみたいな!」
ロサンゼルスに来てそろそろ4ヶ月。
日本の話題になると現地の方々からこんな返答を沢山いただきます。
日本の桜は、世界的に有名な風物詩ですね。
みなさんは今年お花見は行きましたでしょうか?
ヤシの木や色々な種類のサボテン系の植物が街並みに色を添えているロサンゼルスですが、実際に住んでみると、歩いているからこそ発見するもう一つの魅力を見つけました。
それは、今まで見たことのない花の種類です。
これまで、日本で育ち、台湾やシンガポールやロンドンなどあらゆる気候の土地で生活をしてきました。
僕は気候が違うと植物の色の鮮やかさや大きさ、厚さが違う事に気がついてからと言うもの、撮影で滞在する新しい国での習慣として、普段から『押し花』を作品にして集めているんです。
そんな事もあり各土地の草花には敏感なのですが、ここロサンゼルスに来てから、ほぼ毎日人生で見たことのない花を目にするのです。
そんな中でも、ここ1ヶ月ほど特に気になっている花があります。
僕の住んでいる家の前の道の街路樹に咲いている「紫の花」です。
偶然住んだ場所で春になって出逢った特別な花の様に感じているので、何という花なのかは敢えて調べていません。
晴天が続くロサンゼルスの太陽を、下から顔を上げると風に吹かれて隙間なく無数の紫が青空をチラチラと揺らしながら覆い隠している様子は、毎朝僕の心を澄ませてくれる大好きなひとときになっています。
その様子はまるで、日本と同様、春に咲き乱れる『ロサンゼルスの紫の桜』の様に僕の目に映るのです。
散った後の桜の花びらが足元を桜色に染める様に、ここ1ヶ月ほど家の前の道が真緑の芝生の上に舞う淡い紫色の花絨毯で覆われています。
その土地その気候でそれぞれの色、姿、形をもって地上に姿を表す草、木、花。
その魅力に触れるたびに、この地球の生命の多様さに驚かされます。

ふくち ゆうすけ
1984年足利市生まれ。俳優。
20代を東京、欧米で過ごした後、独学で中国語を修得。現在台湾、シンガポール、中国、日本を拠点に活動、その各国に主演作品を有している。近年、自身の水彩画やエッセイなどの創作が注目を集め、書籍出版や連載、講演等の依頼へも積極的に参加している。
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