足利市昌平町の史跡足利学校遺蹟図書館で企画展「江戸時代の出版事情」が開かれている。同時代の書籍の魅力を味わってもらおうという企画だ。
同学校では年度を通して企画展を実施しているが、そのうち1回はNHK大河ドラマに関連した史料や書籍などを特集して展示している。今回は現在放送中の「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に合わせて構成した。
ドラマ内で紹介された蔦屋重三郎出版の「明月余情(復刊)」をはじめ、須原屋市兵衛による「紅毛雑話(1787年刊)」、同学校に多数あるという須原屋茂兵衛出版の「山水奇観(1800年刊)」などや井原西鶴の「世間胸算用(1692年刊)」、市指定文化財の「翻刻植物学版木(1867年)など20点以上の資料が展示。合わせて当時の出版統制事情なども紹介している。
8月17日には大澤伸啓学芸員によるギャラリートークが行われ、参加者はケースに収まった本を見ながら解説を聞き入っていた。
同展は10月5日まで。参観時間は9月まで午前9時から午後5時、10月からは午後4時半までとなる。ギャラリートークは今後、9月7日午後2時から予定されている。定員30人程度で先着順、事前申し込み不要。参観料は一般480円、高校生240円、小・中学生120円。問い合わせは同学校事務所(電0284・41・2655)へ。
江戸時代の出版事情紹介・足利学校で企画展
