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塩見奈々江 テーブル上の季節 「セロリ」

2025 1/30
テーブル上の季節
2025年1月30日
目次

セロリ

食べる前にお好みで一味唐辛子をかけても、白胡椒を挽いても美味しい。

 和名をオランダ三つ葉という野菜、セロリ。今では一年を通して手に入るので冬野菜であることをつい忘れてしまう。料理の脇役として使われることが多いが、いつも良い仕事をしているなと思う。
 以前、福岡にあった餃子の美味しい居酒屋で食べた仄かにシナモンが香るセロリのピクルス。料理家の友人が作ってくれたセロリの葉のチヂミ。数年先まで予約の取れない曙橋にある中華料理店のセロリとつぶ貝の炒め物。イタリア、バローロの丘の上の食堂でだされたセロリと胡桃のサラダなど、色々な料理が思い浮かぶが、我が家の定番はセロリうどん。
 四十年ほど前の雑誌に哲学者の谷川徹三氏(先日逝去された谷川俊太郎氏の父親)が自宅でうどんや惣菜をつまむ写真が載っていた。焼き物に造詣が深かったらしく、食卓に並ぶバーナード・リーチや浜田庄司、中里隆の器については詳しく綴られていたが、料理は「セロリをうんと入れてスープをつくり、鶏肉のぶつ切りとモツの心臓を使った鳥なんばん」としか書かれていない。気になって想像で作ってみたら美味しくでき、定番メニューの仲間入りとなった。
 料理本ではない本から自分の知らない料理を試してみるのは楽しいものだ。失敗も多々あるが、それを自分でアレンジするのも良い。因みに、私はセロリの柔らかい葉を細かく刻み、最後に三つ葉のように熱々のうどんにのせる。生セロリのすっきりとした香りが食欲をそそる。

塩見 奈々江
しおみ ななえ/1983年東京都渋谷区生まれ。幼児期をイタリア、イギリスで過ごし大学進学でフィレンツェに渡り10年間暮らす。 現在は足利市の里山と東京の2拠点で暮らしながら、展示会やネットなどでヨーロッパの古道具を扱うBAGATTOを営む。
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テーブル上の季節 塩見奈々江
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