令和7年度 文化講演会「SNS時代における写真の未来~ドキュメンタリー写真を見ながら語る~」第一線で活躍する写真家が語る、真実を写し続ける意義

編集日記

令和7年度 文化講演会「SNS時代における写真の未来~ドキュメンタリー写真を見ながら語る~」
第一線で活躍する写真家が語る、真実を写し続ける意義

 2月14日、足利市民プラザ(あしかがフラワーパークプラザ)で、足利文化協会・公益財団法人足利市民文化財団が主催する、文化講演会が開催された。講師に同市出身の写真家・山口規子さんを迎え「SNS時代における写真の未来~ドキュメンタリー写真を見ながら語る~」と題し、自身のこれまでのカメラマンとしての仕事の紹介、ドキュメンタリー写真とはどのようなものか、生成AIによって作られる画像の危うさなど、SNS時代を生きる私たちに向け、真実を知り考え行動することの大切さを語った。
 山口さんは東京工芸大学短期大学部写真技術科を卒業後、文藝春秋写真部を経て独立し、女性誌・旅行誌を中心に活動。現在、公益社団法人日本写真家協会の副会長に就任している。これまでアフリカ、オーストラリア、タヒチ、インド、ノルウエーなどカメラマンとして世界を飛び回り、多くの自然や動物、民族や文化を写真に収めてきた。

 スマートホンの普及により、今や誰もが写真を撮る時代となり、写真は生活の中に浸透している。一方、生成AIなどが作るフェイク画像などが生活の中に紛れ込んいる事実もある。これらを踏まえ、私たちは真実を見極める力を持たなくてはいけないと山口さんは語る。
 また、写真のなかでも「ドキュメンタリー写真」の撮影を勧めている。「SNS時代における写真の未来はドキュメンタリー写真にあり、なぜならそれは真実だから」だという。ここで、2024年9月に発行した写真集『KIKORI 木は長い夢を見る』(山口規子:著・写真/出版社:日本写真企画)が紹介された。
 「全国各地の荒れ果てれた山の現状を見るいつけ、日本の林業に興味を持っていました。そのときに出会った、青森県新郷村の石ケ守勲さん(当時95歳)の林業家・キコリとしての暮らしを、2018年から撮影し続けました。自らの山を持ち、山を愛し、毎日山に入り手入れをする。山を知り尽くした“山の博士”のような方でしたが、2023年5月に99歳で他界されました。この作品は、本物のキコリが教えてくれた山への愛情と次世代のキコリへ思いをつなく物語です。」
 さらに山口さんはいう。「現場に行きその空気や匂いを感じ、目の前で起こる事象に心が動いたときにシャッターを切る。これが本来の写真の在り方です。また、長い時間を掛け一つの事象を追い続けることも大切です。身近なところにテーマはいっぱいあります。今とっておかなければ途絶えてしまう文化。なくなってしまう伝統。職人の技。これらをドキュメンタリーで発信することが大切です。」と。
 「私の活動が、皆さんが感じ・考え・動き出す。全てのきっかけになることが夢です。」社会とつながる写真を取り続ける写真家の声である。

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この記事を書いた人

松尾幸子のアバター 松尾幸子 minimu 編集人・ライター

タウン情報誌の編集を経て、minimu 創刊号(2024年1月号)より、フリーの編集人・ライターとして活動中。地域の皆さんに良質で明るい情報を届けるべく、編集・取材を続けています。
逆境には強いが涙腺は弱い。スポーツジムが憩いの場です。
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