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ニョッキ

イタリアンパセリ、フェンネル、ミント、エゴマ、チャイブ、チャービルなどを育てて、魚と合わせてみる予定。
我が家の冷蔵庫の一角にワケノワカラナイ調味料のコーナーがある。正確にはどう使えばいいのかよくわからない調味料たちである。ベトナムピーナッツソース、柚子のアチャール、トマトのハリッサ、山椒油など、どれも美味しいのだが、充分に使いこなせていないのが実情。
ため息混じりにそんな悩みを洗足駅の近くでカフェと食材屋を営むヤエさんに呟くと、「魚料理にどう?『ユニ』にしてみれば、干物なんかいいよ」とのご提案。『ユニ』って、と頭の中が?マークでいっぱいになったが、どうやら『湯煮』。詳しく聞くとフライパンにお湯を張り、沸騰するかしないかぐらいの温度で茹でるだけのことだった。彼女曰く、鯵でもなんでも干物を茹でると美味しいらしい。「なかでもスパイシーな調味料を合わせるなら金目鯛の干物かな、そしてハーブ類をのせるといいよ」とのこと。
干物を茹でるなんてと躊躇したが、試してみたら衝撃的。程よく塩気と脂が抜け、身がプリプリ。そのままご飯と味噌汁でいただいても良いが、ヤエさんが教えてくれたようなアレンジもきく。まさしく、
金目鯛の干物はあのワケノワカラナイ調味料たちとの相性がよく、最後にパクチーやディルなど、生のハーブをかけると不思議と東南アジアや中国の魚料理のようになる。どの調味料とどのハーブが合うか、まだまだ冒険し始めてたばかり。今年は庭にハーブの種を沢山蒔いたので、春が待ち遠しい。

塩見 奈々江
しおみ ななえ/1983年東京都渋谷区生まれ。幼児期をイタリア、イギリスで過ごし大学進学でフィレンツェに渡り10年間暮らす。 現在は足利市の里山と東京の2拠点で暮らしながら、展示会やネットなどでヨーロッパの古道具を扱うBAGATTOを営む。
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