ザスパ群馬ルミナス始動
昨年発足した群馬県太田市を拠点とするザスパ群馬トップカテゴリーの女子チーム「ザスパ群馬ルミナス」が始動した。2031年のWEリーグ参戦を目標に5月に群馬県女子リーグ2部に参入、初年度での優勝と1部昇格を目指す。

夢を追いかける選手が集結。協賛事業所で働きながら練習を開始
チームはサッカーJ3ザスパ群馬の運営会社「ザスパ」のフランチャイズとしてザスパ群馬レディーススポーツクラブ(本社、太田市)が運営会社となり発足した。社長を務めるのは、太田駅北口を中心とした地域活性やスポーツを通したまちづくりなどに尽力してきた須永和昭氏。女性の地位向上と連携するまちづくりを目的に選手は働きながら普段から地域の人やスポンサーと触れ合い、まちづくりの中に存在するチームを形成していくことが目的だ。
ゼロからのチームづくりを担うゼネラルマネージャー(GM)には元ソフトボール日本代表で北京五輪の金メダリスト、三科真澄さんが就任し、スポンサー探しや選手の就労事業所、練習場など協力者探しに奔走してきた。当初「ザスパ群馬レディース」を名乗っていたが、ザスパ群馬の世代別レディースチームとの混同を避けるため、「光り輝く」を意味する英語「ルミナス」にチーム名称を変更。選手は所属先への熱心な勧誘やSNSでの呼びかけで、全国より17から31歳、なでしこリーグ経験者7人を含む16人が集まり、実践に向けての練習が太田市内で始まった。

監督は小林勉氏。アドバイザーに男子元日本代表の田坂和昭氏が就任
チームの指揮を執るのは前橋ジュニアを創設し桐生第一高や桐生大学附属中などで手腕をふるった小林勉監督。30人以上の教え子をJリーグへ送り育てた名将で、女子ではなでしこリーグのバニーズ群馬FCホワイトスターも率いていた。アドバイザーには男子元日本代表の田坂和昭氏も迎えた。小林監督は判断力に長けた攻撃型のチームを目指したいと「今は自分が動きながらボールを動かすことを重点的に練習している」と話し、「大学や上位リーグのチームとの練習試合もしながら、初年度からリーグ優勝、皇后杯の群馬チャンピオンと来年の1部昇格を目指したい」とチームにかける思いを語った。
小林監督の声がけのもとクロスボールの練習やミニゲームで汗を流す選手たちからは楽しそうな笑顔があふれ、それぞれのサッカーにかける夢を追いかけている。ザスパ群馬レディースU18から加入した山本理紗子さん(桐生市新宿、ぐんま国際アカデミー)と宮田凛音さん(前橋市、桐生第一高)はともに17歳の高校2年生。加入を決めた理由に山本さんは「小林監督に幼稚園の頃に教えてもらったこともあり、社会人チームに入ってレベルアップしたかった」、チームの雰囲気に宮田さんは「とても和やかな感じ。経験豊富なお姉さん方についていけるようにしたい」と話し、目標を聞くと「1年での1部昇格」と口を揃えた。

(文・写真 松本純明)
THESPA GUNMA LADIES News
ザスパ群馬レディースニュースでは桐生タイムスの記者による取材記事を掲載しています。
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