この連載「Makers of Melody」では、栃木県近郊で活動するシンガーソングライターを紹介します。どのような瞬間に曲が生まれ、どんな想いを込めて歌っているのか。その創作の背景と人となりに迫ります。
高校3年生の文化祭で披露したオリジナル曲が、君島大輔の音楽人生の原点。
鼻歌での作曲からギター習得へ、地元・那須塩原を拠点に東京でも活動を重ねてきた。
今はシンガーソングライターとしての表現に加え、若手育成やスタジオ運営にも力を注ぎ、「音楽で人生を豊かにする」という思いを広げている。
お久しぶりです。
君島大輔:お久しぶりです。
自己紹介をお願いします!
君島大輔:君島大輔です。シンガーソングライターをやっています。
活動を始めてどれくらい経ちましたか?
君島大輔:高校3年生からだから、25年くらい。
高校時代にシンガーソングライターデビュー?
君島大輔:そう。当時作った曲を学校で発表したのが最初。
最初からオリジナル曲だったんですか?
君島大輔:そう。当時はバンドブームで、高校生も自分たちで曲を作ってるのが普通だったので、自然にオリジナルから始めました。
曲作りのきっかけは?
君島大輔:高校生の頃「ときめきメモリアル」が好きで、その派生ゲームの「彩のラブソング」の主人公がバンドマンで。
文化祭に向けて曲を作る場面があって、昼休みや学校の屋上で曲を作ったりするんだけど
そこにヒロインがやってきて「あなたが一番最初に作った歌聞きたい」って作った歌がものすごく良くて感動しちゃって。ゲームやりながら(笑)
主人公に自分を重ねたんですね。
君島大輔:自分と同じ年齢のやつがギター弾いて曲作ってて、それまで音楽ってテレビとかラジオの中のものだと思ってたんだけど「高校生でも作っていいんだ!」みたいな。
価値観が逆転したというか。
楽器を知らずに曲を作り、初めてのステージへ

その時はもう楽器を?
君島大輔:全然(笑)鼻歌とかで曲を作ったりして。
じゃあ曲を作るのが先だったんですね。
君島大輔:曲を作る前提で始めたって感じ。楽器とか弾けないし、でもライブとかやりたいから自分で作った曲を高校の音楽の先生に聴かせて「先生がピアノを弾いて卒業生を送る会で一緒に出ましょう!」って出たのが初ライブ。
すごい(笑)オリジナルソングで卒業生を送る会。
君島大輔:卒業生誰も知らないのに(笑)先生のゴリゴリのピアノをバックに歌って、会場中ポカン。
出演は誰にも知らせなかったんですか?
君島大輔:言ってない。全然学校で目立つタイプじゃなかったから直前まで曲を作ってる事も誰にも言わずに。
その後から同級生の見る目が変わって、みんなと仲良くなったりして。
そこから本格的にシンガーソングライターとして?
君島大輔:そこからさすがに楽器は出来ないとまずいなって思って、家の押し入れ開けたらギターがあったからそこからギターを覚えて。
ギターと作曲の順番が逆なのは面白いですね。
君島大輔:人任せで演奏するのは先がないなと思って。もう必死にギターを覚えて。
ライブ活動での気づきと試行錯誤
曲を作る衝動から始まり、自分の力で表現するためにギターを習得。
オリジナル曲にこだわり、ライブを積み重ねてきました。

ストリートでの活動を経て、今はどんな活動が中心ですか?
君島大輔:今は都内に出たり、地元を離れてライブをやっています。でも、場所ごとに反応が全然違うんですよ。那須塩原で盛り上がることを東京でやっても、意外とウケなかったりして。
確かに場所で反応の違いは大きいですよね。
君島大輔:東京は音楽の最前線で、すごい人もいればそうじゃない人もいる。その中で「なんでこの人がこんなに盛り上がるんだろう?」って気になることが多くて。そこから自分のやり方を一度封印して、どうしたら伝わるかを徹底的に研究しました。
試行錯誤を重ねたわけですね。
君島大輔:正直、やりたくないこともやった。でもやってみると結果が出るし、「エンターテイメントってこういうことか」と気づいたんです。
なかなかできることじゃないですよ。
君島大輔:地元でも東京でも、初めて見る人にどう伝わるかを考えないといけない。だから自分の外側のやり方もどんどん取り入れました。
さすがエンターテイナー。
君島大輔:最初は苦しいばかりで、無理してやってた時期もあった。でも続けていくうちにだんだん自然にできるようになってきて、去年あたりから「これでいいんだ」という手応えを掴めたかな。
教えることで学び、音楽を広げる

これからはどんな未来を描いていますか?
君島大輔:最近は歌の講師もしていて、若いミュージシャンを育てています。
ただ“歌って終わり”じゃなくて、この先ステージに立つときに独りよがりにならないようにしたい。音楽って誰かの人生を豊かにできるものだと思うから、そんな存在になってほしいんです。
講師は技術指導だけじゃないんですね。
君島大輔:歌い方や見せ方の技術も話しますが、同じくらいメンタル面も大事。どう見られるか、どう伝わるかを一緒に考えないと、突っ走るだけじゃ何も残らないですから。
誰かのためになるなら全部見せますし、秘密にする意味もない。むしろ教えることで自分も学びがあって、考え方や視野も広がりました。
伝えることで自分も成長しているわけですね。
君島大輔:これからもステージには立ち続けたいし、音楽はやっぱり誰かの人生を支えるもの。観に来てくれた人をガッカリさせたくないし、教えている子たちにも音楽を続けてもらいたい。自分を通して、その豊かさが広がっていけばいいなって。
その想いはスタジオ作りにもつながっているんですね。
君島大輔:自分だけのためじゃなくて、この場所を拠点に何かが生まれたらいいなと。那須塩原に本格的な環境を作れば、誰かの役に立つはずだと思って。機材もしっかりとしたものを揃えてあってライブを想定した練習ができるし、何よりもしっかりとした音に触れる機会になってほしい。

Profile
君島大輔/シンガーソングライター
栃木県出身シンガーソングライター。栃木県那須塩原市在住。アルバム【道標】ライブにて販売中&サブスク配信中。YouTube企画にて1日で100曲チャレンジ12時間で達成。毎週土曜日22時〜YouTube生配信中。ウマ娘好き。栃木県那須塩原市在宅医療PRソング【みんなの願い】作曲。(Xより)
Information
9/27(土)
下北沢Laguna
https://s-laguna.jp/
東京都世田谷区北沢2-23エルサント北沢1F
open16:45 / start17:15
チケット代¥2500+1ドリンク代
17:15-17:25 Stellarymans
17:30-18:00あやきち
18:05-18:35 I:SAZIKAGEN
18:40-19:10 君島大輔
19:15-19:45 ちふみぃ
19:50-20:20 LieNo
20:25-20:55 神谷友志
21:00-21:30 Stellarymans
10/8 東京 水道橋 Words
10/25 群馬県 桐生 VAROCK
11/23 栃木県 足利 月と桃の冒険フェス
ライブ配信情報
- 配信時間:毎週土曜日 22:00〜
- 配信場所:君島大輔 YouTubeチャンネル
弾き語り生配信!
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