2025年J3から再スタートするザスパ、「再生の象徴に」。
現役を引退した細貝 萌が社長兼GM就任へ
サッカーJ2の昨シーズン、最下位に低迷し2度目のJ3降格となったザスパ群馬の社長兼ゼネラルマネージャー(GM)に元日本代表で現役を引退した細貝萌(38)=前橋育英高出身=が就任することになった。ザスパ再生の象徴として2月からの新シーズンに挑む。
選手として最後は群馬でスパイクを脱ぎたかった
細貝は05年に前橋育英高からJ1浦和に入団。11年に欧州へ渡り、独リーグのレバークーゼンやヘルタなどで活躍した。その後、タイリーグなどを経て21年9月にザスパに加入。22、23年シーズンは主将も務めた。日本代表では通算30試合出場1得点し、11年のアジアカップでは日本の優勝に大きく貢献した。しかし、ザスパでのこの2シーズンは出場機会が減少し引退を決めた。前橋市内で行われた記者会見では20年間のプロ生活に関する思いを振り返り、「選手として最後は群馬でスパイクを脱ぎたかった。そこだけはこだわってきたので達成できたことは誇りに思いたい」と語りつつ、「J3降格という結果に関してはチーム最年長として責任を感じている」と悔しさものぞかせた。ザスパは昨季のJ2を最下位で終え、今季はJ3で戦う。新体制で1年でのJ2復帰を目指す。ザスパによると、元選手が社長を務めるのは同社初で、選手が引退直後に社長に就くのはJリーグでも珍しいという。
チームとしてのフィロソフィー(哲学)をつくり大きく成長させたい
細貝は2月1日付で社長代行兼GMとなり、4月の定時株主総会での承認を経て代表取締役社長兼GMとなる。赤堀洋現社長は2月に代表取締役会長となり、以後は事業戦略や管理、マーケティング部門を担い、細貝新社長をサポートしていく。選手からいきなりチーム作り、クラブ再構築の大役を担う。「自分に足らない部分は学び、関わる人すべてへのリスペクトを忘れず、チームとしてのフィロソフィー(哲学)をつくってザスパを大きく成長させたい」。ともに会見に登壇した赤堀氏は「名実ともにザスパ再生の象徴として、群馬のサッカーのシンボルにふさわしい細貝さんに就任していただくことが最良の選択だと思った。昨年10月のはじめに打診させていただいた」と経緯を明かし、細貝も「J3になってしまうのは変えることができないが、その中で自分が引き受けることで、少なからず自分も責任を持って赤堀さんとともにやっていきたいと思った。そこが一番」と話した。今後は国内外のチームを渡り歩いた経験を生かし、トップチームや育成世代の強化に取り組むとともに、クラブの顔として営業やイベント活動に注力していく。またGMとしては佐藤正美強化部長とともに、トップチームの強化やアカデミーの育成・普及に取り組んでいく。「海外のビッグクラブにも所属していた経験を生かしながら、群馬にとって少しでもいい形になるようにどんどんトライしていきたい」と意欲を示した。
(文・写真 松本純明)
THESPA GUNMA News
ザスパ群馬レディースニュースでは桐生タイムスの記者による取材記事を掲載しています。
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