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足利100年カルタ「ち」

長林寺(山川)

多彩な交流イベント

 今から33年前の、平成元年。山川町の住宅地の坂を登りつめた所に佇む長林寺で、境内の池の改修記念行事が開かれた。それ以来、寺では様々なイベントが行われるようになった。琵琶の演奏会や灯籠流し、「書を楽しむパフォーマンス」、シンセサイザー、パワポ紙芝居、切り絵展に「ニホンミツバチを見る会」まで! 一体、誰が仕掛けているんだろう?
 さわさわと葉が揺れる音を聞きながら、私たちは寺の門をくぐった。お堂が見え、同時に陽気な音楽が聞こえてくる。この日もまた、コンサートが開催されているみたい。この曲調は…ジャズだ。お寺でジャズコンサート! 窓全開の80畳敷きの大広間で、お客さんたちが椅子や畳に思い思いに座って、その前でバンドが熱唱している。すぐ横には、なぜか昔の駕籠が置いてあり、「江戸のロールスロイスだね」と矢島道彦住職がにっこり言う。何だろう、この空間は。

「寺カフェ」からアイデア続々

 ジャズで癒されたあと外に出ると、池の近くに停まっている白い軽バンからコーヒーのいい香り!軽バンの脇、「寺カフェ」という看板の周りで、地元の方々がおしゃべりを楽しんでいる。マスターの菊地嘉一郎さんは日本茶と珈琲のインストラクターの資格を持ち、10年前、幼馴染の住職に「境内で日本茶や珈琲の美味しい淹れ方を教えたい」と頼んだところ、即OK。次第に地元の人が集まる場所になり、今の移動式カフェの形になったという。「近所付き合いが薄れてきた今、情報交換に来て頂いてます」と菊地さんは微笑む。
 寺カフェには住職の矢島さんも時間ができるとフラッと現れて、「カイちゃん」と親しげにマスターを呼び、檀家さんとベンチに座って他愛もない会話をしている。

 そう、このお寺の多彩なイベントは、ここでの皆の日常会話から開催が決まることが多いらしい。矢島さんは、会話からふわっと出たアイデアをその瞬間から丁寧に練り上げて、周りの協力を得ながら即実行。常に老若男女に向けた「発信型」の活動を意識して、地元との関わりを深めているという。山川長林寺では今日も、賑やかな声が聞こえているだろう。

アイデアの泉、矢島住職

取材=氏家綾音・神戸美咲・佐藤麗奈
[白鴎大学地域メディア実践ゼミ]

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