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足利100年カルタ「や」

屋台カフェ「アラジン」

市民が支えた魔法のランプ

 今から53年前の、昭和46年。世界的コーヒーチェーン「スターバックス」(以下、スタバ)の1号店がシアトルに開業した同じ年に、当時の足利女子高脇に屋台カフェ「アラジン」が誕生した。
 創業者は、戦前に外国船のコックだった阿部弥四郎さん。当時外国で見たコーヒースタンドが忘れられず、〝店舗〟ではなく〝屋台〟を始めた。弥四郎さんの没後すぐ、息子の次郎さん(75)が引き継ぎ、兄の哲夫さん(81)も加わって、今日まで2人で屋台に立つ。
 休業日は悪天候の日だけ。メニューは1杯5百円のホットのみ。コーヒー豆の焙煎業者やブレンドは創業当時のまま、変わらぬ味を守り続けてきた。「この辺では一番売れる!」と自信満々の一杯を、私達も頂いた。注がれた瞬間広がる香り。綿を使って抽出するネルドリップならではのまろやかさだ。

壁のない店…心もホット

 なんと、スタバが日本に1号店をオープンする際にも、「参考にさせて欲しい」と見学に訪れたそう。今でもコーヒー屋を始めたい人が話を聞きに訪れ、沖縄や離島で開業する人もいるという。
 3年前、女子高の建て替えで立ち退きのピンチに兄弟が頭を抱えると、常連客の大竹真二さんらが「アラジンを守る会」を結成。移転先の提供を市に求める署名は、8百人を超えた。そして最終的には、40年以上通う常連客・林明夫さんが運営する日本語学校の駐車場への移転が実現したのだ。
 今夜も、色んな人が屋台にやって来る。会話を楽しみ、安らぐ。時には、会社や学校での悩みを打ち明ける。「1年でも長く営業して欲しいね…」と、50年来の常連さんが呟く。お客用『よせがき帳』には、「マスターの人柄、素敵です」「地元に戻る度に寄りたくなる」などのメッセージが並ぶ。中には、英語や中国語まで。

 次郎さんは言う。「色んな人が遠くからコーヒーだけの為に来るから、簡単には辞められないよ。」
 同じ年に始まったスタバは、今や世界で約3万8千店舗。かたや、世界に一つのカフェ「アラジン」は、今日も変わらぬ一杯で、人々の心に明かりを灯していくのだ。
(足利駅北口から徒歩15分)

お客さんの思いが詰まった「よせがき帳」

取材=岡結菜・栗島伶児・小林菜々子・室井遥花
[白鴎大学地域メディア実践ゼミ]

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