MENU
  • イベント情報
  • 週刊渡良瀬通信
  • 街トピ
  • 掲示板
  • 編集日記渡良瀬通信編集室から両毛地域であった出来事を発信しています。
  • 特集
  • テーブル上の季節
  • 渡良瀬滑走路
渡良瀬川沿い両毛地域のホッとする情報を発信しています。
minimu digital
minimu digital
  1. ホーム
  2. 足利100年カルタ
  3. 足利100年カルタ「ほ」

足利100年カルタ「ほ」

ホクシンケン食堂

苦労乗り越え〝吾唯足知〟

 今から91年前の、昭和8年。渡良瀬橋の袂に、足利駅前から区画整理で一軒の食堂が移転してきた。以来その地に根付いて今に至る、「ホクシンケン食堂」だ。浅草の日本そば店をルーツに、横浜、更には台湾へとお店を移し、足利にやってきたのは大正8年のこと。その4年後の関東大震災の時には、避難してくる人々も多く来店したという。今は3代目の渡辺善弘さん(72)・秀子さん(69)夫婦が約40年厨房に立ち、足利創業105年の味を守っている。

 2代目の由郎さんは42歳のとき交通事故で右足を付け根から切断。のちに妻・京子さんと、秀子さんの母も要介護となり、3代目は店の切り盛りと介護の両立を3年前まで40年近くも続けた。その間、息子さんも9歳で病没。そんな店の歴史と夫婦の日々は、大正時代から今日まで店で使われているレトロなテーブルと椅子、40年以上前から貼られている茶色に染まったメニュー表が見守ってきた。

昭和の雰囲気漂う、足利最古の食堂

 メニュー表に並ぶのは、ごくごく普通の食堂の献立。でもその定番の味に惹かれ、長年通う常連客が何人も。2代目の頃から店の味を知る美容師さんは、「ソースカツ丼を食べたいから」月2〜3回やって来る。通い始めて7年目の町工場の社長さんは、「マスターは優しい人だから料理も優しい」と、唐揚げライスや生姜焼きライスがお気に入り。神奈川や仙台、福島から来てくれる人もいる。
 お客さんとの会話が好きな秀子さんは、「お店をやっていて良かったとしか言いようがない」と幸せそうだ。大変だった事は「そんなには無い。通り過ぎちゃったから。」夫婦喧嘩は「長く続かない。『キャベツないよ!お皿ないよ!』とか口きかなきゃならないから。」
 店内の一角には、「吾唯足知」という書が掲げられている。善弘さんが子どもの頃、当時のお客さんから贈られたものだ。われ、ただ足るを知る。まさに「楽しくどうにかこうにかやって来ただけ」と語るお二人の生き様そのものだ。

 足利で一番長く愛されているホクシンケン食堂は、これからも夫婦で穏やかに、時を重ねていく。
(JR足利駅から徒歩約15分)

中心の“口”を軸に、上から時計回りに「吾・唯・足・知」。

取材=氏家綾音・竹居あいみ・長嶋優太
[白鴎大学地域メディア実践ゼミ]

戻る
タグで検索
Bリーグ FMDAMONO GUNMA CRANE THUNDERS JA足利 あしかがフラワーパークプラザ あしもり隊 きたごうモルッククラブ わたらせリバープラザ アシコタウン グルメ ココファーム コラム テーブル上の季節 ヒラメkids マラソン モルック レストラン 両毛ヤクルト販売 佐野市 信長の野望 俳優 出初式 史跡足利学校 塩見奈々江 太田市 宇都宮ブリッツェン 山姥切国広展 早川尚秀 栃木県 桐生市 白鴎大学 福地祐介 群馬クレインサンダーズ 群馬県 若杉実 裏口音学 襟川陽一 足利デザイン・ビューティ専門学校 足利市 足利市教育委員会 足利市社会福祉協議会 足利市美術館 足利織姫神社 鑁阿寺 JA足利
過去の記事
  • ホーム
  • 運営会社
  • お問い合わせ

© minimu digital.